通貨間の金利差スワップ
FXが人気を集める理由の1つに前回解説した「レバレッジ」がありました。
今回はFXのもう1つの魅力「スワップ」について解説します。
スワップとは通貨間の金利差のことで、日本の低金利が続く現状では、円を売り相対的に金利の高い外貨を買うポジションを建てるとスワップが貯まっていくようになっています。
本来、金利差は為替レートが調節するはずだった
ここでは通貨間の金利差が為替レートに与える影響を考えてみます。為替先物取引では理論上金利差は為替レートが調節することになっています。
どういうことか以下1年ものの為替先物取引の例で考えます。
以下のように仮定します
ドル円レート:1ドル = 100円
円の金利:1年で1%
ドルの金利:1年で5%
手元にあるお金は100万円とします。これを円預金すると1年後は100万円×1.01 = 101万円になります。
100万円をドルに換え、ドル預金する場合1ドル = 100円とすると100万円は10000ドルですから、1年後には10000ドル×1.05 = 10500ドルになります。
この10500ドルを円に換算すると1年後も為替レートが1ドル = 100円なら105万円になります。
円預金で1年置くと101万円なのにドル預金の場合だと105万円になるなら、誰でも円をドルに換え、ドルで預金したくなります。
もし1年後に為替レートが1ドル = 95円になっていたらどうでしょうか。 ドル預金の10500ドルは円換算すると10500ドル×95円 = 99万7500円になりますから、今度は円のままにしておけばよかったとなりますね。 1ドル = 97円だと10500ドルは101万8500円になり、この場合はドル預金の方が正解だったということになります。
為替レートが100円のままだと思うのであればドルが有利なのでドルを買い、97円になると思う場合もまだドルの方が有利なのでドルを買い、
95円になると予想するならば円の方が有利なのでドルを売る・・・というように考えていくと、1年ものの為替先物のレートが決まります。
1年後の101万円が1年後の10500ドルと等しくなる為替レート、つまり1ドル≒96.19円になるはずです。
このように金利差を為替レートが調節するメカニズムが働くのであれば、円売りでも円買いでも有利不利はないはずです。
FXでは、円売り外貨買いの量が圧倒的に多い
FXでも同様に通貨間の金利差は理論上、為替レートに織り込まれていきますから、円売り、円買いのポジションで有利不利はないはずです。しかし現実には、圧倒的に円売りのポジションが多くなっています。
例として、くりっく365のWEBサイトにあった通貨別の買い建玉、売り建玉の数量を載せておきます(2008年9月23日のデータです)。
| 取引日 2008.9.23 | ||
|---|---|---|
| 商品 | 売り建玉数量 | 買い建玉数量 |
| 米ドル | 25,962 | 61,476 |
| ユーロ | 8,072 | 19,693 |
| 英ポンド | 5,109 | 20,530 |
| 豪ドル | 9,042 | 69,713 |
| スイス | 1,738 | 2,726 |
| 加ドル | 2,112 | 7,705 |
| NZドル | 4,890 | 93,462 |
やはりこの理由は「スワップ」です。実際にFXをやってみればわかりますが、毎日スワップがマイナスになっていくのはあまり気持ちのいいものではありません。 理論上は円買い、円売りに有利不利はないはずですが、現実にはスワップを受取れる円売りのポジションが圧倒的に好まれているのです。







